【動画】イランのイスラム革命防衛隊が公開した、イラン上空に閃光(せんこう)が走る映像=ロイター/アイプレス
戦闘が続くパレスチナ自治区ガザで人道支援に当たる国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は20日、ガザで「10分ごとに1人の子どもが殺されている」とXに投稿し、「即時停戦が残された最後の希望だ」と訴えました。
一方、米下院ではこの日、総額約264億ドル(約4.1兆円)のイスラエル支援法案が可決されました。防空システムの強化や先進兵器の調達などに必要な費用が盛り込まれており、パレスチナ自治政府は「何千人ものパレスチナ人の犠牲につながる」と反発しています。
イスラエル・パレスチナ問題をめぐる動きを時系列でお伝えします。
- 【そもそも解説】イスラエルとパレスチナなぜ対立 和平交渉の現状は
■■■2024年4月22日(日本時間)の動き■■■
シリアにある米軍基地にロケット弾攻撃
ロイター通信は21日、イラクからシリアの米軍基地に向けて5発のロケット弾が発射されたと報じた。イラクの2人の治安関係者の情報だとしている。シリアの米軍基地への攻撃は、イラクの親イラン組織が米軍への攻撃を停止した2月上旬以来だという。
イラク国防省も21日、「シリアにある(米軍などの)有志連合の基地をミサイルで攻撃した者に対し捜索活動を始めた」と発表した。
ロイターによると、イラク北部モスル近郊の町からシリア北東部の米軍基地に向けて少なくとも5発のロケット弾が発射された。誰が発射したかや被害の有無については明らかになっていない。
昨年10月にパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まると、米国のイスラエル支援に反発する親イラン武装組織の連合体「イラクのイスラム抵抗運動」(IRI)が、イラクやシリアにある米軍駐留拠点にドローン攻撃などを繰り返した。
今年1月、ヨルダンでドローンの攻撃により米兵3人が死亡し、米軍が2月にイラクやシリアのイラン関連施設への報復攻撃に踏み切ると、IRIは米軍への攻撃を停止し、イスラエル国内の都市などに標的を切り替えていた。IRIと今回の攻撃の関連は不明だ。
ネタニヤフ首相「ハマスへの軍事圧力強める」
イスラエルのネタニヤフ首相は21日に発表した声明で、「今後数日のうちに、我々は(イスラム組織)ハマスに対する軍事的・外交的圧力を強めていく。なぜなら、それが人質を解放し、勝利を達成する唯一の方法だからだ」と述べた。
関係国の仲介で進められてきた、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放をめぐる交渉は停滞している。ネタニヤフ氏は「残念ながら、人質解放に向けたすべての提案はハマスに拒否されてきた」と主張。ハマスはイスラエル政府に対する様々な圧力が強まることを期待し、交渉の妥結に向けて態度を軟化させないとの見方を示した。その上で、ネタニヤフ氏は「さらなる痛烈な打撃を与える。これはすぐに起きる」とした。
イスラエルでは22日から1週間にわたる「過ぎ越し祭(ペサハ)」が始まる。旧約聖書に基づき、古代エジプトでの奴隷としての生活から解放され、モーセの導きでイスラエルの地へと向かった「出エジプト」を記念する祭日だ。家族や親戚が集まり、特別な食事を囲む最も大事な祭日の一つで、今年はガザでの戦闘にどう影響するのかが注目されている。
■■■2024年4月20日(日本時間)の動き■■■
UNRWA、ガザで「10分ごとに1人の子どもが殺されている」 即時停戦訴え
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は20日、イスラエルの攻撃が続くパレスチナ自治区ガザで「10分ごとに1人の子どもが殺されている」とX(旧ツイッター)に投稿した。
投稿は「激しく、しばしば無…